“ えしけん日記 ”

江下選手の日々想うこと・・・

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ジャパンシリーズ第4戦 富士見
母の葬儀を終え、父兄弟とこれからの決意を約束して埼玉へ戻ってきました。

みなさんにはご心配をおかけしましたm(_ _)m

多くを伝えられないのでレースレポートを添付します。


〜MTBジャパンシリーズ第4戦・富士見 レースレポート〜 



7月13日金曜日の午後、今回のジャパンシリーズ第4戦の会場である富士見パノラマに入った。

梅雨はまだ続いており、天候は安定せずに降ったり止んだり。僕は移動で固まった身体をほぐす程度に軽く試走した。コースは水分を含んでいて所々滑る箇所がある。注意が必要だ。

 

14日土曜日、路面とラインのチェック、そして身体の調整でコースをしっかり走った。調子はまあまあな感じでコースも問題ないだろう。あとは天気次第だ。

夕方にはバイクの洗車とメンテをし、監督会議から戻ったパートナーの佳代と会場を後にした。

 

そして・・・夕飯の最中、携帯が鳴った。姉からで「お母さんが亡くなったよ」と、いきなり告げられる。

 

あまりにも突然すぎて訳がわからない。

明日に控えた大事なレース。でも今すぐ飛んで帰って母に会わねばという想い。

僕は今どうすべきか、今どうしたいかを考えた。そしてすぐに決意できた。

『明日のレースを全力で走り、母にその姿を見せてから帰る!』と。

 

今回のレースもお店に来てくださっている方々が応援に駆けつけてくれる。

スポンサーの方々が期待してくれている。

そしていつも会場で声援くださる仲間がいる。

僕はそんな方々のために全力で走る責任と義務があり、その姿を母に見てもらいたいと強く思った。

 

レース当日、何をするにも母のことが頭に浮かぶが、「レースに集中だ!」と何度も何度も言い聞かす。

バイクのセッティングを終え、アップを済ませた。調子がどうであれ、今日は全力で走り抜く!

 

僕は9番目コールで2列目に並び、午後1時、号砲と共にスタートを切った。

集中できていて身体に力も入る。ミスをしてリズムを崩さぬよう注意しながらも全力で前を見た。

 

多くの方にコース脇から声援をもらいながら10〜12位あたりで展開する。なかなか順位を上げられないが粘った。

「今日は順位でなく、精一杯な自分を見せるんだ!」と。

 

ラスト2周、30分を切ってからわずかに残っている体力と、すべてを出し切る気合いと気持ちでペースを上げた。

11位、10位、9位、8位。4人を抜いた。が、そのとき、後輪をパンクさせてしまった。下りで見えていなかった石にヒットしたのだろう、勢いよくシーラント剤が噴き出す。そのまま登りに入り、「ブシュッ!ブシュッ!」と車輪が回るたびに空気が抜けていく。

しかし前に進むしかない。「せめてピットエリアまでもってくれ!」と。

そのままコース後半の登りを終え下ってきた。そのとき・・・「止まった!?」。そう、後輪の空気抜けが止まった。

 

0.7気圧か、0.8気圧か、かろうじて走れる気圧で止まった!

僕は予備車輪を準備してくれていたサポーターを横目に、ピットをそのまま全力で通過した。

「お母さん、ありがとう!」自然にそう思えた。そして涙が出てきた。

ひたすらペダルを踏み続け、最終周回に8位の選手を抜き7位まで上がった。

 

ラスト、これまでの35年間、僕を育て見守り、ずっとずっとこの自転車人生を応援してくれた母、そんな優しく強い母に満足してもらえる姿をきっと見せられた!と実感しながらゴールできた。

 

ゴールにはパートナーとたくさんの仲間が待っていてくれた。そして母もそこにいてくれた。

感謝するばかり、涙がなかなか止まらなかったけれど、笑顔で「ありがとう」って言えた。

 

レースを終え誰よりも早く会場を後にし、そのまま急いで福岡へ帰った。

母は穏やかな顔で僕を迎えてくれた。「今まで本当にありがとう・・・」何度も伝えた。

そして最後の14時間、そばにいられたこと、よかった・・・。

64歳という若さで天に召された母、僕は母のぶんまで全力で生きる。

 

今回のレース、みなさんには多大なご心配をおかけし、また多大なご協力をいただきましたこと、心より感謝しています。

結果は数年ぶりの7位、よかったと思います。

 

次のMTBジャパンシリーズの第5戦は9月となりますが、またしっかりとトレーニングを積み、お店の方も頑張りますので、ご支援とご協力、応援をよろしくお願い致します。

 

 

 

エリート男子
1
位 山本和弘(キャノンデールレーシングチーム) 1h 31m 37s

2位 斎藤亮(MIYATA MERIDA)                +12s

3位 小野寺健(TEAM SPECIALIZED)          +5m 32s

4位 門田基志(TEAM GIANT)             +9m 02s

5位 佐藤誠示                    +10m 39s

6位 井本京吾(MIYATA MERIDA)                 +11m 06s

7位 江下健太郎(BOMA RACING)           +11m 43s

8位 合田正之(サイクルクラブ3UP)             +12m 36s

9位 中原義貴(Team MX/STORCK)           +12m 49s

10位 大渕宏紀(Team-NR)          +13m 12s



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